菅 洋平(35歳) 聖友学園 児童指導員(主任)

職員インタビュー002菅洋平 仕事について、誰もが考えたり迷ったりすることがあるのではないだろうか。
「自分はこの仕事に向いているのか‥‥」と。
しかし、向き・不向きは、5年位経たないと分からないと思う。
私は「10年は続けよう」と決意して聖友ホームに就職したが、5年目位から自分の判断でできる仕事も増え、やりがいや充実感を覚えるようになった。
12年目の今、「趣味は仕事」と言えるほど仕事に没頭する毎日だ。

対象は生身の人間、しかも、感情の起伏が激しい子どもたち。
暴言を吐かれることは日常茶飯事だ。
そう、昨日も「ぶっ殺すぞ!」と高校生に言われた。
でも、私の感情は波立たない。
「まぁ、落ちついて話をしよう」となだめ、思いのすべてを吐き出させる。
とにかく聞くことに徹し、1時間でも2時間でも話を聞く。
話をするうちに本人も落ち着いてくる。
「そうか、そう思っていたんだね。話してくれてありがとう」。
子どもが心を開いてくれることが何より嬉しい。

さて、そこからだ。
何が子どもにそう言わせるのか、子どもの言動の背景にあるものを汲み取る。
そして、その子どもにどのような対応をしたらよいか、どのような支援が望ましいかを熟考する。
ケースにより異なるが、過去の事例をヒントにしたり、チームで話し合いを重ねたりしながら、様々な経験・知識・情報・意見を紡いで、アイデアや方法を導きだす。
そのプロセスにおいてたぎる「どうにかするぞ」という思いに飽くことなく突き動かされる。

何年経っても、この仕事に『慣れ』はない。
子どもはひとりひとり違うし、日々変化する。ケースもまちまちだ。
だからこそ、常に新しい気持ちで取り組める。
うまくいかないことも含め、すべてが刺激的だ。

主任として職員とのコミュニケーションも大切にしている。
気持ちや考えをよく聞き、仕事の悩みなどがあれば、やはり「どうにかしなくては」という思いがたぎる。
「職員の誰かが困っている」それも刺激的な原動力となる。

仕事からの帰り道は、振り返りの時間。
「子どもへの対応はあれで正しかったのか」
職員に対して「もっと違う話し方をした方がよかったのではないか」と一日を振り返り、考えを巡らせる。
ときには、「自分は何故この仕事に就いたのか」自問自答し、初心に返ることもある。
毎日の習慣となっている『正しさの振り返り』が、プロとして最善を尽くす自分を保つ秘策かもしれない。

子どもたちからは「カンセン(菅先生の略)」と呼ばれている。
「カンセン」「カンセン」と頼られ、必要とされることが、今の私にとって一番の喜びだ。

(平成29年10月)